宇野禅斗の38分、町野修斗の51分――シュツットガルト対ボルシアMG2-3、初勝利の夜
現地10月23日、開幕6連敗で迎えた敵地シュツットガルト戦。5分に失点したボルシアMGで、宇野禅斗のシュートにスカリーがかかとで触れた38分。町野修斗へボールが届くまで、モヒャは何をしていたのか。橋岡大樹も先発した第7節、83分に再び1点差となるまでの場面をたどります。
51分、町野修斗のシュートが左上隅に決まって、思わず声が出ました。チームメイトのワエル・モヒャのパスを受けて、ボルシアMGが2-1と逆転。うれしくて、私は決めた町野だけでなく、そこへボールを届けた仲間のプレーも、もう一度見たくなりました。
現地10月23日、ブンデスリーガ第7節。ボルシアMGは敵地のMHPArenaでシュツットガルトに3-2で勝ち、開幕6連敗のあと、今季リーグ戦初勝利をつかみました。ようやく勝てたことに、まずはほっとひと息です。
町野が勝ち越す前には、38分に追いついた別のゴールがありました。宇野禅斗とチームメイトのジョー・スカリーによる同点弾です。シュートを打つ人と、そこに触れる人。町野の逆転弾とはまた違う二人のつながりも、この初勝利と一緒に覚えておきたいです。
5分の失点から38分へ、宇野のシュートとスカリーのかかと
38分の同点弾で私が心をつかまれたのは、宇野が打ったボールを、スカリーがかかとのひと触りでゴールに変えたところです。二人の動きを続けて見ると、「宇野のアシスト」という記録にも、ぐっと表情が出てくる気がします。
試合は、開始5分のシュツットガルトのデミロビッチの先制点で、ボルシアMGが追う展開になりました。勝点のない状態で迎えた一戦で、こんなに早く失点するとは。私は「ここから追いつけるかな」と、少し身構えてしまいました。始まったばかりなのに、追う時間が長くなりそうで、落ち着かなかったです。
そこで生まれたのが、38分のゴールでした。宇野禅斗が浮いたボールを地面に落とさず打つと、スカリーがかかとで触れてゴールへ。これで1-1になり、公式記録でも宇野にアシストがついています。
最初に目を奪われたのは、やっぱりスカリーのかかとでした。あの触り方で入るんだ、と驚いて、思わず笑っちゃいました。私には、宇野自身もゴールへ向けて打ったように見えました。そのボールにスカリーが触れたことで、シュートが二人の得点場面として残る。「宇野のアシスト」という記録を見ると、あのシュートの力も一緒に伝わってほしいなと思います。
早い失点に身構えていた私も、この同点弾にはすっと気持ちが軽くなりました。そうして1-1で前半を終えた先に、町野の51分が待っています。
51分の町野、その前にあったモヒャの粘り
町野のシュートの力強さに目を奪われるほど、私はモヒャがボールをつないだところも見返したくなります。51分は、決めた町野と、その前に粘ってつないだモヒャを一緒に喜びたい場面でした。
町野は、この試合が今季ブンデスリーガ初先発でした。その51分、モヒャが左で相手にボールを取られずに持ち続け、中央の町野へパス。町野が左上隅へ打ち込み、ボルシアMGが2-1と逆転しました。
初先発の試合で、ゴールまで決めてくれた。先発の名前を見た時点でそわそわしていた私は、「本当に決めてくれた!」と、しばらく頬が緩みっぱなしでした。
Ein toller und verdienter Treffer für die Fohlen (訳)ボルシアMGにとって、素晴らしく、ふさわしい得点。
— Andreas Plum記者、Fohlen-Hautnah(2026年10月23日)
「素晴らしい」という言葉には、あのシュートを見た私もうなずきました。続く「ふさわしい」は、後半の入りから前へ出ていたチームへの評価として響きます。押していた時間が得点になって報われた、と言ってもらえた気がして、うれしくなりました。
1点を追っていたチームが、今度はリードする側になった。このまま勝って終わりたい。喜びでいっぱいになりながらも、私は残り時間が気になり始めました。
橋岡はフル出場、2点差から詰められた終盤
83分に1点差へ詰められたあとも、橋岡大樹はピッチに立ち、試合終了まで出場しました。得点した選手を追いかけていた私の目も、終盤は守備陣へ。
橋岡はディクスに代わって先発し、守備の一番後ろに並ぶ3人の一人を務めました。
66分には、スカリーがつないだボールをモヒャが頭で決め、ボルシアMGが3-1としました。2点差になって、私は少し気が楽になっていました。ところが83分、デミロビッチが再び決めて3-2に。もう1点入れば同点という近さに、さっきまでの笑顔のままではいられなくなりました。
その直後の84分、町野はリオン・シュヴェアースと交代し、橋岡はピッチに残っていました。1点差のまま終わりを待つ時間、後ろでプレーを続ける橋岡を見ていると、私まで肩に力が入りました。
3-2で試合が終わって、ようやく大きく息を吐けた気がします。逆転した瞬間には思い切り喜べたのに、勝ったときは、まず力が抜けました。
初勝利の先で、また見たいボールのつながり
仲間へつながるパスと、次の試合を待つ楽しみを表したイメージ。AI生成イラスト(実際の試合場面ではありません)。
次に楽しみにしたいのは、宇野や町野が、仲間とどんなふうにボールをつなぐかです。この試合を見て、私は日本人選手の名前を探すところから、その周りでプレーする選手にも目が広がった気がします。
開幕6連敗のあとに手にした、今季リーグ戦初勝利と初めての勝点。その安堵を味わう一方で、モヒャの名前も強く心に残りました。町野へのアシストとチーム3点目を記録したモヒャは、ブンデスリーガ公式サイトの投票で、この試合で最も活躍した選手に選ばれました。
38分は宇野からスカリーへ、51分はモヒャから町野へ。違う組み合わせでゴールが生まれて、私には得点を喜ぶ入口が増えたように感じられました。
次は、宇野が前を向いたとき、近くの仲間がどこへ動くのかを見たいです。町野にボールが届くまでには誰がつないでいるのか、橋岡が持ったボールを次に誰が受け取るのか。気になるところが具体的になったぶん、次の試合を待つ楽しみも増えました。
今日はまず、初勝利おめでとう、という気持ちでいっぱいです。今度はゴールの少し手前から目で追って、「そこがつながったんだ!」と気づけたらうれしいな。シュートが決まった瞬間には、きっとまた声が出てしまいそうです。