運営者の雑感

バレンシア対ソシエダ2-3で出番なし。久保建英が4日後のウルグアイ戦で見せた「つなぎ役」

メスタージャで5度動いたスコアを、久保建英はベンチから見ていました。直近4試合で25分という数字、現地紙が「謎」と書いた立ち位置の変化、そして宮城で交代出場した約30分に上田綺世へ通したパス。ベンチの夜と中央の30分、同じ9月に何が起きていたのでしょう。

夜のスタジアムで、ベンチから明るいピッチを見つめる背番号のない選手の後ろ姿を描いたイラスト
イラスト: OpenAI

9月20日のメスタージャ。レアル・ソシエダはバレンシアに3-2で勝ちましたが、久保建英は4試合連続のベンチスタートとなり、バレンシアの佐藤龍之介とともに出番はありませんでした。

26分のルカ・スチッチによる先制から、57分のアーロン・マヨル、75分のカルロス・ソレール、84分のルケン・ベイティアのオウンゴールとスコアが動き、最後は90+1分にアンデル・バレネチェアが決勝点。そんな落ち着かない試合を、久保はベンチから見届けました。

ソシエダの勝利はうれしい。でも、最後までベンチに座ったままだった久保のことが、どうしても頭から離れませんでした。私の中には、ほっとした気持ちと、どうしても気になる気持ちが同時に残りました。

数字は、やっぱり重い

現地紙の集計では、久保はバレンシア戦までの直近4試合で出場25分。アトレティコ・マドリード戦の18分とボーンマス戦の7分だけで、エルチェ戦とバレンシア戦は出場なしでした。

4試合続けて先発から外れ、ピッチに立った時間は分単位で数えられる。こうして並べてみると、思っていたより重く感じます。以前より任される時間が短くなっているのは、素直に受け止めたいです。

La situación de Take Kubo en la Real Sociedad se ha convertido en uno de los grandes enigmas del arranque de curso en Anoeta. Lo que parecía un bache coyuntural de minutos se ha transformado en una tendencia preocupante que arrastra dinámicas del tramo final de la temporada pasada.

(訳)レアル・ソシエダでの久保建英の状況は、アノエタにおける今季序盤の大きな謎の一つになっている。一時的な出場時間の減少に見えたものが、昨季終盤から続く懸念すべき傾向へ変わった。

— Mundo Deportivo(2026年9月24日)

「大きな謎」という部分には、かなりうなずきました。一方で「懸念すべき傾向」と書かれると、読んでいて胸がきゅっとなります。プレー時間の減少は見えても、なぜそうなったのか、久保自身がどんな気持ちなのかまでは外から決めたくありません。本人も22日、コンディションは今は問題ないと話していました。

63分から、中央で受ける景色

4日後、宮城で行われた日本対ウルグアイでは、久保は1-1の63分に堂安律と交代してピッチへ入りました。80分には上田綺世とのパス交換から右側を抜けてクロス。86分には上田の動きへスルーパスを通し、二つの好機を作っています。

日本は90+1分の塩貝健人、90+6分の上田の得点で3-1としました。久保の名前にゴールやアシストはついていません。それでも、ボールを受ける場所と離すタイミングには、ベンチにいたメスタージャの夜とは違う体温がありました。

Ubicado en una posición más interior a la que acostumbra en el esquema donostiarra -asumiendo la función de conector en el último tercio y último pasador más que de extremo fijado en banda-, el futbolista txuri urdin se mostró cómodo y dotó de mayor fluidez al ataque nipón.

(訳)ソシエダの布陣で慣れている位置より内側に入り、サイドに張るウイングというより、最後の3分の1でのつなぎ役とラストパスの担い手を務めた久保は、快適そうにプレーし、日本の攻撃により滑らかな流れを与えた。

— Mundo Deportivo(2026年9月24日)

私は、この「つなぎ役」という見方がいちばんしっくりきました。何度も一人で仕掛ける姿ではなく、上田との距離を縮め、次のプレーが動き出す場所へボールを置く。派手な数字は残らなくても、短い時間の使い方として面白かったです。

一試合で答えを急がない

朝の練習場で、一つのボールから狭く曲がる道と明るく開けた道が分かれるイラスト 限られた時間の中で異なる選択肢を探す感覚を表したイメージ。AI生成イラスト(実際の試合場面ではありません)。

代表での約30分が、クラブでの立ち位置をすぐ変えるとは言えません。逆に、クラブで出場時間が減ったことだけで、久保から何かが失われたとも考えたくないです。

ベンチで待ったメスタージャの夜も、中央でパスを引き出した宮城の夜も、どちらも今の久保建英でした。次に見たいのは、大きな証明というより、どこで受けて、誰とつながり、限られた時間をどう広げるのか。その一つひとつを、焦らず見ていたいです。

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