運営者の雑感

南野拓実は招集外、57分の先を待つ――モナコ対トゥールーズ2-2雑感

ゴロビンのクロスをディオプが頭で合わせた先制点から、後半に追いつかれるまで。南野拓実を待つ目にも、モナコ対トゥールーズは喜びと悔しさが残りました。全員が起用可能という説明と、名前のない招集リスト。その間にある待ち時間と、監督が語った中央での役割から次の出場を思い描きます。

柔らかな光が差すスタジアムの入口で、無地の赤い服を着た選手がピッチを見つめる後ろ姿のイラスト。
イラスト: OpenAI

トゥールーズ戦の招集リストを見ると、私はまず南野拓実の名前を探してしまいました。でも、そこにはありませんでした。今回は、その名前を待っていた私の気持ちから、モナコのこの一戦を振り返ります。

「今回は見られないんだな」。そう思うと、少し寂しくなりました。試合が始まる前から、一人の名前をこんなに待っていたんですね。リストを読み終えても、その小さな落胆はしばらく残っていました。

起用可能と、22人に入ることの間

左膝の負傷発表から約9か月を経て、南野はピサ戦に先発しました。その後、監督から起用できる状態だと説明されても、公式戦のメンバー入りまでは、まだ待つ時間がありました。私はその間に、次の出場への期待を膨らませていたのだと思います。

モナコが南野の負傷を発表したのは、2025年12月22日。オセールとのフランス国内カップ戦で、左膝の前十字靭帯という、膝を支える組織が切れるけがを負いました。

年末にその知らせを聞いてから、冬が過ぎ、春と夏を越えて秋へ。約9か月と数字だけで見ると実感しにくいですが、季節をたどると、ずいぶん長く待っていたんだなと感じます。

そして10月3日、クラブの練習施設で行われたピサとの親善試合に南野が先発。57分にアニス・スベイルと交代し、モナコは2-0で勝ちました。

先発して、前半を終え、後半にもピッチに立つ。私はその出場時間がうれしかったです。57分という数字に、南野がまた一つの試合に参加している実感がありました。

すると、一週間後のトゥールーズ戦にも目が向くようになりました。親善試合での出場を喜んだあと、今度は公式戦でも見られるかもしれない、と待ち遠しくなりました。

10月9日の公式会見で、フィリペ・ルイス監督は全員が起用可能だと説明。南野も中断期間にチームと練習していたと話しています。ただ、翌日の22人の招集リストには入らず、発表には南野個人の招集外の理由は記されていませんでした。

実戦に戻ること、起用できる状態になること、その試合のメンバーに入ることは、別の段階。私はピサ戦から公式戦までを、ひと続きに考えていたのだと思います。それだけ待ち遠しかったからこそ、まずは10月3日のピサ戦で先発したことを喜びたいです。

29分と38分の喜び、後半に消えた2点差

モナコは前半に2点を奪ったものの、後半の早い時間に追いつかれ、2-2で試合を終えました。南野の復帰を待つ私にも、この一戦にはうれしい場面と悔しさが残りました。2つのゴールを喜んだ分、引き分けの結末が惜しく感じられます。

フランス1部のリーグ・アン第6節、モナコ対トゥールーズは、現地10月10日にスタッド・ルイⅡで行われました。日本時間では11日未明の試合です。

先制は29分。アレクサンドル・ゴロビンがゴール前へ送ったボールを、エダン・ディオプが頭で合わせました。さらに38分、マティス・アブリーヌが体の向きを変えてシュートを決め、2-0に。(ASモナコ公式試合レポート)

一つ目は、ボールを送るゴロビンと、合わせるディオプのつながり。二つ目は、アブリーヌが向きを変えて打つ動き。違う形のゴールが続くと、見ていて楽しいですね。私は2点差になったところで少し肩の力が抜けて、後半も楽しみにしていました。

ところが、トゥールーズは48分、カスパー・テングステットのPKで1点を返します。PKは、ゴール前の決められた位置から蹴るペナルティーキックのこと。そして59分には、シオン・オポングが同点ゴールを決めました。(ASモナコ公式試合記録)

前半が終わったときの安心感が、まだ自分の中に残っているうちに2-2になってしまった。私には、2点差が消えるまでがとても短く感じられました。前半のゴールがうれしかっただけに、そのまま勝利まで見届けたかったです。

監督の「ゴールの近く」で、次の楽しみが具体的になった

ゴール前を柔らかな光で照らし、顔の見えない3人の選手とパスのつながりを描いた概念イラスト。 ゴールに近い場所でのパスのつながりを表したイメージ。AI生成イラスト(実際の試合場面ではありません)。

次に南野を見るときは、出場時間に加えて、ゴールに近い場所でどうボールに関わるかを楽しみにしたいです。監督の言葉を読んで、私にも見たい場面が具体的に浮かんできました。

10月3日掲載の現地メディアLa Diagonaleの記事で、フィリペ・ルイス監督が南野の役割について語っています。記事はNice-Matinを出典として明記しています。

Taki est un joueur qui a besoin d’être près du but. (訳)タキはゴールの近くにいることが必要な選手です。

— フィリペ・ルイス(ASモナコ監督)、La Diagonale(2026年10月3日)

この一言に、私はうなずきました。復帰の日ばかり気にしていたけれど、見たいのは、そこでプレーする南野の姿です。「ゴールの近く」という短い言葉で、私の目も、その場所へ戻った気がします。

監督は同じ記事で、南野が中央でプレーする特性にも触れています。また、攻撃を担ういくつかの位置には、複数の選手による競争があることも説明しています。

私がまず見たいのは、ゴール前の大きな四角いエリアの近くで、南野がパスを受ける動きです。ボールが来るまでにどこへ動くのか、受けたときにゴールへ向けるのか。ボールに触る前から目で追いたくなります。

そこから、近くの味方との短いパスのやり取りも見たいです。ボールを渡したあと、南野が次にどこへ動くのかも気になります。そして、やり取りの先でシュートへ入る瞬間には、きっと身を乗り出してしまうと思います。

15日と18日、また名前を探す時間

次の予定を見ると、15日、18日と、また南野の名前を探したくなります。どの試合で戻るかは決めずに、名前を見つけたときには素直に喜びたい。今の私は、そんな気持ちで次の発表を待っています。

モナコは10月15日、欧州のクラブ大会であるカンファレンスリーグで、CSKAソフィアと対戦する予定です。会場はヴァシル・レフスキ・スタジアム。(ASモナコ公式欧州日程)

その次のリーグ戦は、10月18日のロリアン戦。リーグ・アン第7節で、会場はル・ムストワールです。どちらもモナコが相手側の会場へ出向く試合で、日付は現地時間です。(ASモナコ公式日程発表)

まずは15日、その次は18日。日程が近づくと、「メンバーは発表されたかな」と公式サイトをのぞきにいくと思います。普段の用事の合間にも、少し気になってしまいそうです。

そのどちらかで戻ってきてほしい、という期待はあります。でも、その日付は私の期待であって、南野の復帰の期限ではありません。待つ側の予定を、選手の時間に重ねすぎないようにしたいです。

いつか、そこに南野の名前を見つけたら。「あ、いた」と、私はきっと顔がほころぶと思います。

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