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稲村・大森・長倉の68分のゴール――東京ダービーはFC東京が4-0、5試合連続完封

10月17日のJ1第10節、味の素スタジアムの東京ダービー。一人多くなっても、FC東京の先制までは23分。10人の東京Vを相手に、どう崩したのか。交代から2分後の折り返し、途中出場の二人が生んだ最後の1点。得点者へ届くまでのパスと走り出し。午後のピッチでつながった二つの連係。

夕方のピッチで、青と赤のユニフォーム姿の三人がゴールへ向かう様子を後ろ姿で描いたイラスト。
イラスト: OpenAI

68分、長倉幹樹の3点目。私はゴールの少し前から、もう一度巻き戻して見たくなりました。四つのゴールも、最後まで失点しなかった守備も、うれしさが残る東京ダービーでした。

10月17日の2026/27 J1第10節。東京Vのホームとして味の素スタジアムで行われた一戦は、FC東京が4-0で勝ちました。

3点目は、稲村隼翔が斜めに長いパスを送り、大森理生がボールを止めずにゴール前へ折り返し、長倉が右足で決めたもの。ボールを届けた二人まで目で追うと、得点の瞬間だけでは収まらない見応えがありました。

ただ、試合は18分に東京Vの染野唯月が退場し、人数に差がつく展開でした。

18分の退場から41分まで、先制を待った時間

FC東京が先制したのは41分でした。相手より一人多くなっても、すぐにゴールが生まれたわけではありません。終わってみれば4点差ですが、私は先制までの時間にも、この試合の難しさが表れていたと感じます。

18分、染野唯月が稲村隼翔とボールを争った際、振り上げた足裏が稲村の頭部に入り、一発退場となりました。頭への接触にはひやりとしました。ここからはFC東京が11人、東京Vが10人で戦うことになります。

待っていた1点が入ったのは41分。左の隅から蹴るコーナーキックを俵積田晃太がゴール前へ送り、アレクサンダー・ショルツが頭で合わせました。前半は、この1点で折り返しています。

松橋力蔵監督は試合後、相手が一人少なくなって難しくなった部分もあったと話していました。時間とともに選手同士の距離やプレーのタイミングが合ってきたといい、コーナーキックからの先制点を大きな得点だったと評価していました。

私は人数の差を見ると、つい「早く1点を」と期待してしまいます。でも、一人多くても、なかなか守備を崩しきれない時間が続きました。だからこそ、コーナーキックで入った1点には、喜びと一緒にふっと肩の力が抜けるような安堵もありました。

55分のPKと、止めずに折り返した一本

68分の3点目で私の心に残ったのは、長いパスを止めずに折り返し、ゴールまでつなげた三人の連係です。それぞれ違う仕事をしているのに、一つの流れになる。その気持ちよさがありました。

その前に、まず追加点が生まれた場面から。ショルツが横からゴール前へ送ったボールが相手の手に当たって反則となり、FC東京はゴール正面から蹴るPKを獲得しました。55分、マルセロ・ヒアンが決めて2-0。先制点を頭で決めたショルツが、今度はパスで得点につながる場面を作ったんですね。守備の中央を担う選手が、攻撃でもこんなふうに関わってくれると、私はわくわくします。

大森理生が得点に関わったのは、出場してわずか2分後でした。66分にバングーナガンデ佳史扶と交代し、68分には稲村隼翔から斜めに届いた長いパスを、直接ゴール前へ折り返す役に。長倉幹樹が中央から右足で決め、3-0になりました。

稲村によると、相手の守備を揺さぶり、相手が前へ出てくるタイミングでパスを入れたり、横からゴール前へボールを送ったりする考えだったそうです。3点目で使った場所が空くことも、試合前の分析でチームの中で共有されていたと振り返っていました。

稲村のパスには、あの距離を届けるんだ、という驚きがありました。事前に使う場所を共有していたと聞いても、実際にあそこまでボールが届くと、思わず「おお」となります。

大森は足元に収めず、直接ゴール前へ返しています。出場して間もない選手がその流れを止めなかったように見えて、ここ、好きだなと思いました。中央で長倉が右足を振ったところでは、思わず声が出ました。

83分からの二人が、90+4分につないだ4点目

終了間際には、途中から入った山田楓喜とダニ・ゴメス。二人のやり取りから生まれた4点目にも、見る楽しさがありました。

83分、安斎颯馬に代わって山田、マルセロ・ヒアンに代わってダニ・ゴメスが出場。そして90+4分、山田のパスで相手の背後へ抜け出したダニ・ゴメスが、右足で4点目を決めました。これが本人にとってJ1初ゴールです。

ダニ・ゴメスは試合後、一度下がってボールを受け、山田へパスを出したと説明しています。相手の意識が山田に向いたことで、相手の守備のうしろに空いた場所へ走り込むと、山田からパスが届いたとのことでした。

私がいいなと感じたのは、ボールを預けたあとも、次に受けるための動きを続けていたところです。シュートだけを見ていると、その前に場所を見つけた面白さを見逃してしまいますね。68分の大森に続いて、今度は途中から入った二人が得点に関わる。試合の終わりが近づいても、まだ見たいプレーが増えていく感覚でした。

このダービーで生まれたJ1初ゴールに、私は「おめでとう!」と拍手を送りたくなりました。

四つのゴールのあとに残った、五つ目のゼロ

小さなゴールを囲む五つの丸い石と、手前のサッカーボール、青と赤の布を描いたイラスト。 五つの石で5試合連続の無失点の積み重ねを表したイメージ。AI生成イラスト(実際の試合場面ではありません)。

4得点と並んで、5試合続いた無失点も心に残りました。

FC東京はこれでリーグ5連勝。5試合連続の無失点勝利はクラブ記録となりました。東京Vのシュートは公式記録で1本。相馬直樹監督も試合後にその数字に触れていました。

この数字を受け止めるときには、長い時間を11人対10人で戦ったことも頭に置いておきたいです。その条件を踏まえても、最後まで失点せずに終えたことは、私にはうれしい結果でした。一試合ずつ重ねて、クラブの新しい記録になったことにも、じんわり喜びを感じます。

ただ、正直FC東京さんが隙を見せてくれなかった。

— 相馬 直樹(東京V監督)、東京V公式(2026年10月17日)

対戦相手の監督のこの言葉に、私は4得点を支えた守備にも目が向きました。ゴールが決まる瞬間はやっぱり楽しいけれど、相手に簡単に攻めさせないプレーにも、この試合の良さがあったのだと感じます。

18分の接触にはひやりとしたのに、最後には初ゴールへ「おめでとう!」と拍手を送りたくなる。気持ちがずいぶん動いたダービーでした。なかでも、入ったばかりの大森がボールを止めずに返した一瞬は、今も目に残っています。

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