運営者の雑感

ACLE第2節、日本勢5クラブ全勝――柏の28分、京都の88分とラウンド16の気がかり

柴崎と三竿のワンツー、神戸の二つのボレー、先制されたG大阪の逆転。ACLE第2節の白星を支えた場面をたどると、東地区の順位表はどう見える?京都のアジア初勝利や柏の得点者の顔ぶれも気になるところ。ラウンド16で日本勢同士が当たるのはどんな場合で、次節は何に注目したい?

夕焼けのピッチで、異なる色の無地のユニフォームを着た5人の選手が、背中を向けて勝利を喜ぶイラスト。
イラスト: OpenAI

柏はポートFC戦で28分までに5得点。京都はラーチャブリー戦の88分、松田天馬が決勝点。同じ勝点3でも、そこまでの時間はずいぶん違います。アジアのクラブ王者を決める大会、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)第2節の5つの勝利を振り返りたくなりました。

日本勢5クラブがそろって勝ったことが、まずうれしい!柏の得点の速さにはびっくりしたし、京都が80分台まで0-0だったと知って、思わず息をのみました。88分の1点には、待った時間の長さまで詰まっているようです。全勝の二文字だけでは通り過ぎたくない夜です。

ただ、少し先の心配も。今のリーグ戦を勝ち抜いた16クラブが戦うトーナメントの1回戦、ラウンド16では、日本勢同士が当たることもあるのでしょうか。みんなに進んでほしいからこそ、つい気になってしまいます。

5つの白星と、東地区の上から3つに並んだ名前

第2節は日本勢5クラブが全勝しました。リーグ戦はアジアの東と西に分かれていて、日本勢は東地区で戦っています。その東地区の1位に鹿島、2位にG大阪、3位に神戸が並びました。上から三つが日本のクラブ名で埋まった順位表に、私はつい頬が緩みます。

まずは、10月13日と14日の結果を並べてみます。左が試合を主催するホーム側のチームです。

日付 ホーム スコア アウェー
10月13日 ニューカッスル・ジェッツ 1-3 G大阪
10月13日 京都 1-0 ラーチャブリー
10月13日 コンアン・ハノイ 0-1 鹿島
10月14日 神戸 2-0 全北現代
10月14日 柏 5-1 ポートFC

第2節終了時点で、鹿島、G大阪、神戸の勝点はそろって6。一方、柏は勝点3で8位、京都も勝点3で9位です。私はつい上位の3クラブばかり見ていましたが、8位、9位に目を移すと、柏と京都の次の一戦も待ち遠しくなります。

鹿島の61分、京都の88分――1-0の中にあった違う喜び

鹿島は後半のパス交換から生まれた1点を守り切り、京都は終了間際の得点でアジアのクラブ大会での初勝利をつかみました。

鹿島は前半終了後、マテウス・ブエノに代えて柴崎岳を投入しました。得点につながったのは61分。柴崎が三竿健斗にパスを出し、すぐに返してもらってから、ゴール前へ低いボールを送った場面です。これが、相手選手が自分たちのゴールに入れてしまう「オウンゴール」を誘いました。

記録に残るのはオウンゴールでも、私はその前の二人のやり取りにひかれます。預けて、受け直して、ゴール前へ送る。そのひと続きのプレーがあって生まれた1点だから、パス交換ごと覚えておきたいです。そこから試合終了まで失点せずに終えたことにも、ほっとします。

一方、ラーチャブリーと対戦した京都は、88分に松田天馬が決勝点を挙げました。これがクラブにとって、アジアの大会で初めての勝利です。

私は、88分という時刻を見返して「松田選手、おめでとう!」と拍手を送りたくなりました。

G大阪の逆転、神戸の二つのボレー

G大阪は先に失点してから3得点で逆転。神戸はゴール横の角から蹴るコーナーキックと、試合の流れの中から得点し、無失点で終えました。どちらも複数得点の勝利ですが、途中の緊張や、得点者以外の働きにも目が向きます。

ニューカッスル・ジェッツと対戦したG大阪は、32分に失点。それでも40分に土信田悠生が追いつきました。70分から入ったデニス・ヒュメットが73分に勝ち越し、同じく70分から出場したウェルトンも86分に得点。3-1で逆転勝利を収めました。

私は、前半のうちに追いつけたところにほっとします。1点を追う状態で休憩に入るのは、見守る側も落ち着かないですから。その後、途中から入った二人の名前が得点記録に並んでいるのも、じわっとうれしい。先発した選手から交代で加わった選手へ、得点する役目がつながった試合だったと感じます。

全北現代と対戦した神戸は、12分に大迫勇也が先制しました。永戸勝也が右のコーナーから送ったボールに合わせた得点です。67分には、武藤嘉紀がゴール前へ送ったボールを鍬先祐弥が仕留めました。どちらも、飛んできたボールを地面に落とさず蹴る「ボレーシュート」でした。

ボレーが二つというだけでも、私はうれしくなります。そこへボールを届けた永戸と武藤にも拍手です。さらに、ゴールを守った権田修一が相手のシュートを防いだプレーもあり、神戸は2-0で終えました。その「0」にも、権田への拍手を送りたいです。

柏の28分で5得点、その後の時間も気になる

柏の5得点は、全て28分までに、しかも5人の選手から生まれました。ポートFCに後半1点を返されましたが、5-1で今大会初勝利です。

4分に久保藤次郎、10分に垣田裕暉。15分には原川力が、キーパーと1対1で蹴るPKを決めました。さらに26分に汰木康也、28分に山内日向汰。前半のうちに、五つのゴールが並びました。

5点という数字も大きいけれど、私は得点者の名前が次々に変わるところが好きです。「今度はこの選手も!」と、一人ずつ喜びが重なる感じ。28分までに5人の名前がそろうなんて、ずいぶんにぎやかな得点経過ですね。

一方、後半は柏の追加点がなく、64分にポートFCのマヌエル・ビールが得点しました。前半は5-0、後半は0-1でした。

あれほど得点が続いたあとの時間に、柏はどんな攻め方をしていたのだろう。どこでボールを受けて、誰につなぎ、どうシュートへ持っていくのか。得点がなかったことだけでは疲れや集中力までは分からないので、その間のプレーもじっくり追ってみたいです。

ラウンド16で日本勢同士はある? 最終順位で決まる4カード

5本の青緑色の道が4つのアーチへ向かい、そのうち2本が同じ入口に並ぶイラスト。 日本勢5クラブが進出した場合の対戦の重なりを、5本の道と4つの入口で表したイメージ。AI生成イラスト(実際の試合場面ではありません)。

ラウンド16の相手は、東地区のリーグ戦を終えたときの順位で決まります。日本勢5クラブがそろって進めば、少なくとも一つは日本勢同士の対戦になります。

今季は東西各16クラブが参加し、それぞれ異なる8クラブと、自分たちのホームで4試合、相手のホームで4試合を戦います。各地区の上位8クラブがラウンド16へ。このリーグ戦では、同じサッカー協会に属するクラブ同士、たとえば日本勢同士は対戦しません。

ラウンド16では、東地区の8クラブが次の組み合わせで戦います。

東地区の上位側 対戦する下位側
1位 8位
2位 7位
3位 6位
4位 5位

同じ相手と2試合を行い、原則として第1戦は下位クラブ、第2戦は上位クラブのホームです。

この表から考えると、東地区には四つの組み合わせしかないので、日本勢5クラブが入れば、どこかで日本勢同士が重なります。進出が4クラブ以下でも、向かい合う順位に日本勢が入れば対戦します。

ただ、今は全8試合のうち2試合が終わったところ。京都は9位で、5クラブそろって進めるかも、誰と対戦するかも、まだ決まっていません。

私は、アジアの大会で日本勢が早く顔を合わせるのは、少し惜しい気もします。惜しいと思いながら、それでも5クラブとも残ってほしいと願ってしまいます。

次は10月27日・28日、また5クラブの続きを見たい

東地区の第3節は、10月27日・28日に予定されています。私は次、G大阪の交代直後の数分間をじっくり見ます。

途中から入った選手だけを追うと、近くの味方の動きを見落としそう。ボールに触る前にどこで待つのか、周りの選手はどう動くのか。今回は得点した二人の名前に顔がほころびましたが、今度はその少し前から視線を置いてみるつもりです。

京都の試合でも、シュートを打つ選手の近くに誰がいるかを追えたらおもしろそうです。ボールを持つ味方に近づく選手と、ゴール前へ走る選手。松田の一撃を喜んだぶん、そこへ至る攻撃にも目を配りたいです。

鹿島、神戸、柏の試合も含めて、今度は得点の記録になる前のプレーから楽しむ二日間にします。先の日本勢対決に少しそわそわしつつ、次のキックオフを待ちます。

関連ページ

はてなブックマークに追加