なでしこ対ドイツ戦展望|守屋都弥が離脱、38分の連係をブレーメンでも見たい
浜野まいかが話した、幅と中央の空間の関係。ドイツのクロスや、奪った直後の縦パスに、日本はどう向き合うだろう。守屋都弥が離脱したなでしこの守備で、誰が誰を支えるのか。日本時間10月14日0時45分の一戦を前に、中盤で受ける場所と交代後の受け渡しには、どんな変化があるだろう。
ハイチ戦の38分、谷川萌々子のパスを長谷川唯が決めた3点目。ドイツ相手にも、あんなふうに前を向ける場面を作れるかな。現地時間10月9日、フランス・サン=トゥアンのスタッド・バウアーで、日本はハイチに5-1で勝ちました。JFAの試合レポート
出す側と受ける側が入れ替わる連係に、私はひかれます。相手に近くまで寄せられたとき、どう次のパスをつなぐんだろう。
一方で、10日にJFAが発表した守屋都弥の負傷離脱には、心配が先に立ちました。今は落ち着いて回復に向かってほしいです。顔ぶれの変化を受け止めながら、中盤のつながり、守備の助け合い、途中から入る選手のプレーへ。心配と楽しみが入り混じったまま、次の一戦を待っています。JFAの離脱発表
成宮唯は田中美南の代わり、守屋都弥の代替は発表待ち
成宮唯の追加招集は、田中美南の負傷離脱を受けたものです。守屋都弥に代わる選手については、決まり次第知らせるという発表。二つは別々の選手変更です。
10月10日に離脱が発表された守屋は、ユタ・ロイヤルズ所属の守備の選手。理由は怪我のためとされています。同じ発表で、守屋に代わる追加招集についても、決定次第知らせると記されています。JFAの離脱発表
前日の9日には、田中の怪我による離脱と、その代わりにINAC神戸レオネッサの成宮を追加招集することが発表されました。成宮は10日に合流予定とされていました。JFAの選手変更発表
田中の出場も楽しみにしていたので、離脱には寂しさがあります。今は焦らず体を休められていたらいいな。
成宮が出場するなら、真っ先に探したいのは、ボールを受ける前の動きです。中盤の誰の近くに立つのか。味方がパスを出そうとしたとき、どこへ動いて受けるのか。先発でも途中出場でも、パスを受ける前の一歩に、周りとのつながりが見えてきそうです。
守屋の離脱を受けて、守備のどこに誰が入るのかも気になっています。その選手が中盤の誰の近くに立つのか。それが顔ぶれの変化を知る、私の最初の手がかりです。
長谷川唯が前で受けるために、周りはどこに立つ?
周囲の立ち位置と、中央でパスを受ける空間を表したイメージ。AI生成イラスト(実際の試合場面ではありません)。
ドイツ戦では、長谷川唯が受ける場所と、周りの選手が作る空間に注目したいです。38分の連係を、ボールを持っていない選手の側からも見てみたくなりました。
ハイチ戦は、守備4人、中盤3人、前線3人の4-3-3。長野風花が中盤の後ろに入り、その前に長谷川と宮澤ひなたが立ち、谷川萌々子は前線でプレーしました。JFAの試合レポート
浜野まいかは試合後、相手が日本の選手に一人ずつついて守ることを、事前に共有されていたと話しています。自分たちが外側へ広がれば、谷川、宮澤、長谷川が「ポケット」を使いやすくなると考えていたそうです。ポケットは、相手の中盤と一番後ろの守備の列の間にある、サイド寄りの空間のことです。JFAの選手コメント
私は、こういう外と中の関係が好きです。長谷川のシュートを見る楽しさに、そこへ届く前の動きを探す楽しさが加わるのがうれしい。
ドイツのSWPでは、日本についてこう書かれていました。
Japan gewann im Frühjahr die Asienmeisterschaft und gehört technisch wie taktisch zu den stärksten Nationalmannschaften der Welt. (訳)日本は春にアジア選手権を制し、技術面でも戦術面でも世界屈指の代表チームに数えられる。
— SWP(2026年10月8日)
技術と戦術を一緒に評価しているところに、私はうなずきました。ボールを扱う巧さと、受ける場所を作る動きが一緒になって、あの38分につながったように感じます。
もし同じような並びでドイツ戦に臨むなら、相手が前から奪いに来たときに、まず長野の左右にパスを受けられる味方がいるか。次に、長谷川が相手のゴールへ体を向けられる場所まで進めるか。そして中央がふさがれたら、外側へ渡せるか。そんな順番で目を動かしてみようかな。
前へ運べないときは、一度後ろへ戻す、外へ広げる、遠くの味方へ長いパスを出す。次にどこへつなぐか、私は少し身を乗り出してしまいそう。長谷川が前を向くまで、周りはどんな道筋を作るだろう。
クロスの手前と、奪われた直後が気になる
ドイツ戦の守備で気になるのは、サイドからゴール前へ送るクロスの手前、ボールを失った直後、それからコーナーキック後の動きです。
ドイツは10月9日、カールスルーエでオーストラリアに4-2で勝ちました。23分の先制点は、ワムザーのクロスにケットが頭で合わせ、ゴールキーパーが防いだボールをメリッサ・ケスラーが押し込んだもの。30分には、ボールを奪った後のゼンスの前方へのパスから、ケスラーがもう1点を決めました。DFBの試合レポート
私はこの二つの得点から、ボールがゴール前へ届くより前に、守備を見始めたくなりました。クロスを蹴る相手にどれだけ余裕があるか、奪われたあとに中央へパスが通るか。日本戦で似た場面があれば、ボールが奪われた瞬間から目を離せなさそう。
83分のキューバー、90+4分のヌスケンの得点は、どちらもコーナーキック後の攻撃から生まれました。コーナーキックは、ゴール横の角から蹴って試合を再開するキックです。DFBの試合レポート
高さを競う場面には、やっぱり少し身構えます。最初の競り合いで跳ね返しても、こぼれたボールへ次に動くのは誰だろう。私は、ボールが落ちる先まで追ってしまいそうです。
ハイチ戦では、日本の一番後ろの守備は右から山本柚月、高橋はな、石川璃音、北川ひかる。ゴールキーパーは大熊茜で、高橋が主将でした。JFAの試合レポート
ドイツ戦で誰が出ても、クロスを蹴る相手へ近づく選手と、逆側からゴール前へ戻る選手を、私は追いかけます。奪われた直後に中央へ戻る動きや、コーナーキック後のこぼれ球への反応まで。仲間を支える一歩が重なったら、守備の一つ一つにも声が出そうです。
途中出場からつながった千葉と土方、次の受け渡しは?
途中から入る選手が、先にピッチにいる仲間とどうつながるか。守備に少し身構えたあとも、その受け渡しを想像すると楽しさが戻ってきます。
ハイチ戦では、後半の頭から入った千葉玲海菜が57分に得点。79分に入った土方麻椰は、82分に千葉のラストパスを決めました。JFAの試合レポート
次に気になるのは、千葉がどこでボールを受け、土方がいつゴール前へ入るかです。それぞれに出番があれば、先発した選手とのパスの受け渡しも追いたいです。途中で顔ぶれが変わったとき、誰の動きに誰が応えるのか。そのやりとりを想像すると、後半を待つ楽しみも増えます。
83分に代表デビューを飾った島田芽依は、ヴェルダー・ブレーメン所属です。JFAの試合レポート・JFAの招集メンバー
今回のドイツ戦の舞台もブレーメン。島田がクラブでプレーする街で、代表としてピッチに立つ機会があるかな。そんなつながりにも、ちょっとわくわくします。
ドイツ戦は現地時間10月13日17時45分、日本時間では14日0時45分に開始予定。会場はブレーメンのヴェーザーシュタディオンです。JFAの大会情報
国内ではNHK総合で生中継、NHK ONEで同時・見逃し配信、ABEMAで無料生配信が予定されています。JFAの放送・配信発表
前を向ける一つのパスや、守備で仲間を支える一歩。そして交代した選手から始まる連係。ドイツとの対戦で「あ、この場面好きだな」と思える瞬間が、また増えたらうれしいです。