スペインでの準備から10月18日23時へ――U-17女子W杯・日本対ザンビア戦、ボールの周りで見たいこと
非公開で組まれた2試合の中身はまだ見えない。前田御里の負傷離脱と西ひまりの追加招集を経て迎えるU-17女子W杯。アジア杯決勝で相手の圧力に苦しんだ日本は、ザンビア戦でどんな受け渡しを見せるのか。松下遥蘭のボールの扱いと周囲の動き、日付に注意したい3試合の予定をたどる。
10月18日23時(日本時間)、リトルなでしこはU-17女子W杯の初戦でザンビアと対戦します。(JFAの試合日程)私が気になるのは、相手がボールを奪おうと近づいてきた瞬間、ボールを持つ選手の周りにどんな助けが生まれるか。
開幕が近づくほど楽しみになるのに、最初のプレーが落ち着くまでは、私までそわそわしてしまいそうです。
まず見たいのは二つ。ボールを受けた選手が相手のゴールの方を向けるか。そして、近くの味方が動いて、パスを出せる場所を作れるか。
スペイン代表との非公開2試合を組んだ準備期間
スペインでの準備には、同じU-17女子W杯に出場するスペイン代表との非公開試合が2度組まれていました。
JFAの遠征予定では、10月4〜12日がスペイン、13日からがモロッコでの活動期間です。12日もトレーニング日として載っています。(JFAメンバー・スケジュール)
非公開の国際親善試合が設定されていたのは、8日と11日。スペイン側の発表にも、日本との対戦予定が両日とも記されています。(スペインサッカー連盟)
W杯を控える代表同士の対戦が2度組まれていたことに、私は期待を感じます。ただ、試合のスコアや中身までは分かりません。
一方、6日には前田御里選手(作陽学園高)が怪我で離脱し、西ひまり選手(JFAアカデミー福島)が追加招集されました。(JFA選手変更発表)
前田選手には、まず怪我を治してほしいです。西選手が、仲間と準備を重ねて初戦を迎えられるよう願っています。
寄せられた瞬間、松下遥蘭と周りに何が見えるか
相手の圧力と、味方が作るパスの選択肢を表したイメージ。AI生成イラスト(実際の試合場面ではありません)。
アジア杯決勝で相手の圧力に苦しんだことが気にかかるからこそ、初戦では松下遥蘭選手のボールの扱いと、周りの味方との受け渡しに目を向けます。
日本は5月17日のU-17女子アジア杯決勝で、北朝鮮に1-5で敗れました。その試合後、白井貞義監督は、相手に強く迫られて対応できなかったと振り返っています。(AFC決勝後記事、EAFF掲載の監督発言)
北朝鮮の戦い方を、そのままザンビアに重ねることはできません。それでも、この振り返りを読むと、相手が近づいてきたときの選択が引っかかります。足元でボールを保つのか、味方へ渡すのか。
松下選手は今回、中盤の選手を示すMF登録で、所属はJFAアカデミー福島です。(JFA招集メンバー)
私には、中盤で誰へボールを渡すかという判断に、前後の味方とのつながりが表れるように思えます。そこで松下選手を入口に、誰から受けて誰へ渡すのかをたどることにしました。
私は、ボールを受ける前の周囲の確認から、最初に触れたときに動かす方向へと、順に目を移します。近くの味方が動くタイミングも、その続き。もしボールを失ったら、相手へ近づく選手と後ろを支える選手の両方に視線を広げます。
ザンビア、フランス、ベネズエラ――日本時間で追う3試合
日本時間で見ると、第3戦のベネズエラ戦だけは現地の翌日、25日の深夜になります。
現地では試合の間に2日ずつ挟み、3試合ともラバトのWomen's Football Complexで行われます。表のPitchはグラウンドを意味し、数字は施設内の番号。第3戦で2番から3番に変わります。(JFA全体スケジュール)
| 試合 | 対戦相手・公式日程 | 日本時間 | 現地日時 | グラウンド |
|---|---|---|---|---|
| 第1戦 | ザンビア(JFA) | 10月18日(日)23時 | 10月18日(日)15時 | Pitch 2 |
| 第2戦 | フランス(JFA) | 10月21日(水)23時 | 10月21日(水)15時 | Pitch 2 |
| 第3戦 | ベネズエラ(JFA) | 10月25日(日)2時〈現地の翌日〉 | 10月24日(土)18時 | Pitch 3 |
大会は24チームが6組に分かれて戦います。各組の上位2チームに加え、3位のチームのうち成績が上の4チームも決勝トーナメントへ進みます。(JFA組み合わせ発表)
私は、初戦で印象に残った受け渡しを覚えておいて、次の相手との試合と見比べるつもりです。日程の近さだけで選手の入れ替えや交代のタイミングを決めつけず、その日に出場した選手それぞれのプレーを受け止めます。
12年ぶりの優勝を願いながら、今の選手たちを見たい
過去の優勝チームと比べるより、一人ひとりが世界の相手に挑む姿を、この大会の記憶に残したいです。
日本は2014年のコスタリカ大会で優勝し、2016年のヨルダン大会では準優勝しました。2026年に頂点に立てば、12年ぶりの優勝になります。(JFA大会史)
12年という数字を見ると、やっぱり期待が膨らみます。同時に、過去の世代を物差しにして、今の選手たちに最初から完成されたプレーを求めすぎたくない、という気持ちもあります。
白井監督は5月の組み合わせ発表時、勝利を目指すことに加え、選手が世界の相手と戦ってその水準を体感することや、個人の成長を大切にしたいと語っています。ピッチの内外で経験を積み、将来のなでしこジャパンにつながる大会にしたいという目標も示していました。(JFA監督コメント)
私はその目標にうなずきました。もし難しい時間があっても、その後にもう一度ボールを受けようとする姿や、味方を助けようと動く姿を見られたら、心を動かされそうです。
ザンビア戦で「今のプレー、誰だった?」と気になって、名前を覚える。その選手を次の試合で探す。そんなふうに、このチームとの距離が縮まる大会になったらうれしいです。